<殺菌剤がダイオキシンに変化>


殺菌剤がダイオキシンに変化

もうひとつ、とても問題になっているのがこの手洗い用「液体M」です。これには三重四重の誤
りがあります。まず、薬用石けんと表示してある。石けんでないのに薬用石けん
後ろにちゃんと成分が「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム」という
ように書いてあります。これもれっきとした合成界面活性剤なのに「薬用石けん」と堂々と
書いてある
。薬用と書くと何か非常に効果がありそうだという印象なんですが、さらに家族を
ばい菌から守る二つの殺菌剤配合と宣伝しています。

ところが数年前に、この中がどろどろしてきたというクレームがあって、調べてみたら雑菌
いっぱい入っていて、厚生省が回収命令を出しました。

太陽油脂で製造しているハンドソープは、殺菌剤も添加物も入っていませんが、何年経っても
雑菌は生えません。「液体M」は殺菌剤入りなのに雑菌が発生したため回収命令が出され、全国
から150トンもの商品が回収されました。10トン車で15台分、持っていく場所がなくて、静岡県
のある山に山と積んであります。


この中に「トリクロサン」という殺菌剤の成分があります。「トリクロサン」とはどういうもの
かというと、塩素が3つついているのでトリクロ(トリというのは3つ、クロは塩素)、ベンゼン環
2つが「O」でつながったものです。その他に、OHがついているものは殺菌作用が備わると
言われています。これに熱が加わると「ダイオキシン」に変化します。

オキシという酸素が2つで結合されたベンゼン核と塩素があるものがダイオキシンで、(図5)
のように燃やすとダイオキシンになるため静岡県で焼却処分すると、その地点が一番ダイオキシ
ンの濃度が高くなる。焼却がダメであれば、川に流してしまえという案も出てきました。ところ
がこれを川に流しても日光の光だけでもダイオキシンになるので川に流すこともままならず、今
はひっそりと山の上で適当な処分を待っている、これがこの「液体M」であります。
 
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