せっけんを間違えて飲んでしまったら

石けんをまちがえて飲んでしまったら

そういうわけで、石けんが一番いいのですが、なぜかといいますと、これは石けんの原料とその作り方の両面にあり
ます。石けんは油と苛性ソーダから単純に作られます。苛性ソーダは、海水(食塩)から作ります。海の水は塩化
ナトリウムなので、それに電気を通すとナトリウムが離れて苛性ソーダ(NaOH 水酸化ナトリウム)になります。


石けんをもし間違えて人間が飲むとどうなるか。

胃の中には胃酸というものがあります。胃酸は塩酸という強い酸です。石けんはもともと油とナトリウムがくっついた
単純な物で、胃酸によって簡単に分解して、NaCl、つまり食塩に戻ります。残りは脂肪酸で、もとの油に戻ります。
だから間違えて石けんを飲んだ場合は、簡単にもとの原料の油と食塩に戻ってしまうというわけです。

実際に石けん水を作り、この中に塩酸でも酢酸でも酸性リンスでも、入れると瞬間的に上に油が浮いて下に塩水が
残ります。ですから家庭で廃油に苛性ソーダを入れてかき混ぜれば石けんになる。間違えて飲んでしまえば胃の中
の胃酸で、もとの油と食塩に戻る。こういうものが石けんです。

ところが先ほどの、この長ったらしい名前のLASポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
などは、胃の中に入っても簡単に酸と反応することはありません。ですから間違えて飲んだ場合はすぐ病院に
行って吐き出させるなど、処置が必要になってくるわけです。それだけ危険があるのに、メーカーは
「これは飲み物ではないですから」とか
「間違って飲む方が悪いんですから、通常の使用では問題ありません」といいます。

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